「僕がお遍路歩きをする間、留守を守ってくれる妻のために、愛媛での緊急連絡先としてSENの電話番号を伝えてもいいですか?」
そういってアメリカ人のモリスさんからメールをもらったのは去年の秋のこと。ちょうどその頃、アメリカのドキュメンタリー番組制作ディレクターから撮影させてもらえるアメリカ人の歩き遍路さんを探している時だったのでそのことも含めてモリスさんとは数回やり取りすることに。
そしてその後しばらくして届いた一枚のポストカード。でもなぜか松山城。あれ?まだ日本に来てないよね??
あとで聞いたところ、なんと今回で日本は15回目の訪問になるとか。しかも過去6年間で14回の訪問。大学の教授だった彼は仕事で来る用事以外に毎年夏休みは日本に来ていたのだとか。相当の日本贔屓っぷり。なるほど、それでもう松山のポストカードも持ってたんやね。
そして彼が四国を歩き始めてしばらく経って届いたポストカード。どうやら道中で撮った写真をポストカードにして送ってくれた様子。お遍路中にこんなマメなことができるとは。しかも私たちの住所をプリントアウト済み。つまり日本へ来る前から手紙を書こうと準備してきてくれたんかな?と思うと嬉しい限り。
そんな感じで実際にお会いする前からすでにお互い顔見知りのような感覚だった彼、ついにSENにご到着。
お手紙の様子からもお人柄がよく伝わってきていたけれど、実際にお会いしてみるとまぁなんとも想像していた以上に物腰の柔らかい人で、マットも私もすぐ懐きました。笑。
久々にのんびり休憩する時間が取れる、といって彼が夜黙々としていたのは、友達や道中でお世話になった人たちに送るお手紙書き。ちょこっと見せてもらうと、ノートにきれいに整理して並べられた各友人たちのプリントアウトされた住所たち。なるほどー、こうやって私たちにもお手紙を書いてくれてたんですね。
ちょうど彼が到着した日に、彼の高知県のお友達からもプレゼントで高知オリジナルポストカードが届き、「これでお友達にお手紙を書いてくださいね」と一言。彼の筆マメっぷりは皆さんご存知の様子。それにしてもその高知仕様のポストカードがまたかわいい。坂本竜馬にかつおのタタキに土佐犬にと、高知を代表するものがイラストで書かれていて、見せてもらった私たちもかわいいー!!!欲しいーーー!!!と大興奮。
2日ゆっくり休んだ彼は、3日目の朝にお遍路さんへと戻って次のお寺へと向かったのでした。
あっという間だったねー、もっと話したかったねー。でもまた次の夏に戻ってきてくれるっていってたから楽しみやねー。。
そしてその翌日。ポストを開けてみると、なんと高知オリジナルポストカードのかつおのタタキが中に。
あれ??
モリスさんからのお手紙。しかもちゃんと切手を貼って投函してくれてる。
なんとまぁ・・。 私たちが特に気に入っていたかつおのタタキポストカード。しかも手渡しじゃなくて、目の前にいたのにわざわざ投函してくれるとは。
なんとも日本人的?日本人の心をくすぐることをしてくれるじゃないか!!!
こうしてますますモリスさんのファンになったのでした。
そしてたまたま、つい今さっき彼からのメールが。「88番(霊場)に今着いたよ!!」
おめでとう!!!!きっと今すごーく満足感でいっぱいでしょう。嬉しそうなお顔が目に浮かびます。
モリスさん、次に来てくれたときに松山から後のお話、ゆっくり聞かせてくださいね♪