年の暮れに思うこと

今年も残すところあと3日。毎年毎年繰り返してる言葉だけど、本当に一年ってあっという間だなぁ。。

特に今年の変化はなんとなくすごかった。もちろん今までを振り返ってみても、引越しだの転職だのワーホリだの結婚だのと大きな変化のあった節目節目はあるんだけど、何が今年の変化をなんとなく大きく思わせるのか??

考えてみるに、一人だけの変化じゃなくて、家族とゲストハウスという大きなものが伴ってたことじゃないかなと思う。仕事場をそのままお引越し。10人家族ぐらいの荷物を10日で一気に片づけてきて、引越ししてきてからは改装工事真っただ中の中で住む環境を整える。しかも手伝ってもらえるどころか足手まといにしかならない1歳児を連れて。さらに期間。2月末に今の物件が見つかり、3か月後にお引越し。その3か月後に再オープン。

自分たちではゆっくりペースなつもりだったけど、うーん、走ったなぁ。おかげでオープンしてからは、松山の時と比べてはるかにのんびりとしてて、年末でいつも慌ただしくしてるはずの暮れにブログを書けたりしております。笑。

思うことはたっくさんあるんだけど、今の心境を一言でいえば、「しっくりきている」。

みんなに言ってますが、松山は本当に大好きな街でした。というか、です。今も思っています。大きすぎず小さすぎず、ステキなお店もたくさんあるけど自然にもアクセスしやすくて。松山での6年と約半年、大切なお友達もたくさんできました。縁もゆかりもなくふらっと飛び込んできた私たちに、本当に皆さん優しくしてくれました。

だけど小豆島はなんでしょう。どこに行くにも今の家からは車がないと行けないし、家は斜面に建ってて階段50段強あるから 買い物たくさんした日に子供が寝てしまって「だっこーーー」とごねた日には行き場のない怒りを抑えるのに必死になったり、ネットで買い物をしたらしょっちゅう「離島料金」てのを取られたり。

ええ、不便といえば不便なことはたくさんあります。

でもなんだろう。季節の流れにそって、自然に無理なくきもちよく生活している。そんな感じです。不便ではなく、そういうものなんだと思えばなんでもありません。

こっちに来てから早寝早起きになりました。6時半頃起きて、7時頃ご飯を食べる。12時に町のサイレンが鳴る頃にお昼ご飯。夕方は、冬は5時、夏は6時に「お家へ帰りましょう」という音楽とアナウンスが流れ。夜10時にはだいたい寝ています。

卒業してからずっと接客業をしていた私にとって、不規則なシフトや夜10時まで働いてその後帰って寝る、というのはあたりまえのような生活習慣だったのが、すっかり規則正しくなりました。規則正しくしようとしてできたわけじゃなくて、自然にできている。それによって子供にも無理をさせずにいてあげれる。

子供といえば、まだ保育所にも通わせてませんが月に一回や週に一回ほど、子供同士を遊ばせれる場があってちょこちょこ参加させてもらってます。その中でも特に「森の幼稚園 しましま」という場では、個人の方の田んぼを子供たちの遊ぶ場として開放してくださっていて、誰でも自由に遊ぶことができます。お米を作っているのでお手伝いしながら学ぶこともできるし、その出来立てのお米を味わうこともできる。ここがまた気持ちいい。子供たちが自分たちの力をフルに、自然を相手にのびのびと遊ぶことができます。集まってる人たちもまた気持ちいい。なんでこんな居心地いいのかなーと思ってたら、代表の方が代弁してくれました。「ここに来る人たちは、みんなさりげなく何かをしてる人たちなんだよ。やたら仕切りたがったり、僕がこれをしましたー!て主張したりするような人はいない。気づいたら何かしてくれてる。〇〇しないといけない、ていうルールもない。いつ来ても来なくてもいい。だから居心地がいい」 なるほど。

人といえば、ここに集まる人を筆頭に、ステキな人たちがたくさんいらっしゃいます。そもそも私は香川県民なので小豆島の人たちが話す言葉はまんま地元の言葉なのでよそ者感は個人的には全くないんですが、それでもやはり「移住者」。

でも元々ゲストの一人だったモーリーからつながり始め、物件探しで何度も来てるうちにどんどん友達が増え、引越ししてきてからもどんどん輪が広がって、なんだかもう数年は住んでるような気さえしてます。そういった周りの人たちがまたみんな芸というか、何かできる人たちがほとんどで尊敬します。昔ながらの物々交換が普通に流通されてるし、いらないものの譲り合いも盛ん。「木切ったからしいたけ作りたいんやけど」といえば、教えてくれる人がほら、すぐ身近に。師匠や協力者をどんどん増やして自給力を上げていくことがこれからの目標の一つです。


先述どおり、接客業で生きてきた私は諦めることが多かった季節ごとの行事にもなんだか参加できてます。先日は、冬至の日に朝早く海辺に集まってみんなで朝日を迎えるというイベントに参加させてもらいました。久々にまだ暗いうちに出かけてみると、浜辺で焚火を囲む人たち。和やかにお話してると朝日が昇ってきて、冬至汁というあったかいお汁をみんなでいただく。自然を想う人たちとこういった時間を一緒に過ごせる。すごい幸せな気分になりました。

それから何よりも、毎朝起きて外に広がるきれいな海を見るたびに「あー 今日もいい日やね」といい、夕方色が変わっていく空と海を見て 「あー 今日もいい一日やったね」と夫婦揃って言えること。季節の移り変わりが 家のベランダにいて感じれること。

松山にいたときは、天気がいい時はしょっちゅう掃除の後の合間に道後公園とかに飛び出してピクニックしてましたが、こっちではピクニックに行く必要がないなとふと気づいたのは数か月経ってからのこと。いい生活させてもらってるなぁとしみじみ思います。

約7年前に始まったSen、小豆島に来てから第2章スタート。この4か月、早速色んなリピーターさんたちや松山、そしてそれ以前からの友人たちにたくさん来てもらえました。松山では一度だけ泊まったという方も、私たちが移動したと知ってわざわざ来てくださったり。本当にありがたい限りです。繋がってるなぁーーーと感じます。

来年は瀬戸内芸術祭。なんだかすごい人でにぎわうようですが、うちはどうなることでしょう。それはそうとして、やりたいことはこれからたくさん。季節を楽しみながら、少しずつ手を加えていきますので どうぞ皆さん遊びにきてやってくださいね。

本年も本当にお世話になりました。そしてまた来年度も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

皆様によいお年が訪れますよう心よりお祈りいたします。