新年に垢を落としながら思うこと

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2017年、明けましておめでとうございます。 新しい年になってからあっという間に一週間経ってしまいましたが、いつも年末年始は忙しくてその慌ただしさが落ち着いた後、ようやく一息ついて新年のことを考えるようになっています。 年末は温泉の入り納めができなかったので、年始の5日、居るのは地元のおばあちゃんたちばかりに戻った椿の湯で初風呂。ゴシゴシと体を磨きながらぼんやり今年のことを考えていました。

自分の人生においてもゲストハウスにおいても、妊娠&出産というとても大きな変化の年となった2016年。大変だけど楽しい、と今まで話には色々聞いていた子育てはまさに24時間営業。初めの2か月は育児ノイローゼになる人の気持ちが分かるくらいギャン泣きされたり寝れない日もあったけど、本当に愛おしいこの無垢な、小さくてとてつもなく大きな存在。ある程度年を取ってから子供ができることの利点は、まぁ多少のことでは動じなかったりある程度適当にできることだったりするのかな なんて思いながら(というか、性格?笑)、新しい趣味ができたつもりで楽しんでいます。

ゲストハウスという環境でどんな子に育ってくれるのか。小さい時からいろんな人と触れ合って、視野の広い柔軟な心をもった素敵な女性に育ってもらえればなと思います。

さてしかし、今まで生活の場全てがゲストハウスにあったのに出産してからはその場になかなか行けず、なんだか外から見ながら感じることは、やっぱりこの仕事が好きだなぁということ。毎日日本世界各地からの色んな人に出会えて、またその人たちが恋人や友達を連れて帰ってきてくれたり、中にはスタッフになって私たちを手伝ってくれたり、私たちが旅に出るときは逆に私たちがゲストになってその人たちに会いに行ったり。今回も、わざわざ海外から手伝うために帰ってきてくれたり、子供に会いに来てくれたり。旅に出てないときも旅してるような感覚だったり、年月を重ねるごとにどんどん深みが増していくこの人の繋がりが好きなんだろうなぁと思います。

数年前からゲストハウスブーム?で各地に一気にたくさんのゲストハウスがオープンして、旅人としては好みの宿を選べてよくなった一方、airbnbで民泊がこれまた一気に広がり、安易に宿を始める人や安く泊まれるなら越したことはない、と民泊を選ぶバックパッカーズも増えてきて、一体どこへ向かうんだ宿泊業界。ドミトリーに泊まるバックパッカーズはいなくなってしまうのか。と自分の中でずっとモヤモヤした感じのものがあったものの、一度少し距離を置いたことで気持ちを再認識できたようです。

周りの環境がどう変化しようと、私たちが宿において大事にしたいことを地味ながら続けるということ。それはやっぱり一番には旅人が安心して快適に休める場所であること。そんなん当然やん、と思われるかもですが、いろんな意味で意外に深いと思うんですよ。特に言葉も文化も違う国を旅していると、楽しいけど疲れる。そんな中、安心して心身を休めれる宿ってとても大切。そんな宿のスタッフが一番話をしやすい立場にある。なので、彼らに色々お勧めしてあげて旅をもっと楽しいものにし、松山や四国を好きになってもらうこと。他の旅人と出会える場があること。そうして私たちを好きになってくれた旅人たちが、いつでも帰ってこれる「家」であること。 地域活性のためにゲストハウスを始めるのは素晴らしいことだけど、海外を旅していた時に宿をやりたいと思った私にとっては、やっぱり一番には旅人にとっての宿でありたい。そのために地域と繋がることはとても大切。そして還元でき、旅人と地域の人、お互いにとっていい関係を作ることができれば。

それはつまり、宿が生活と直結している私たちにとっては、どんな暮らしをしていきたいのか。どんな環境を子供に与えてあげることができて、どんな親の姿を見せたいのか、を考えて実践していくこと。

去年はとにかく無事に出産することに頭がいっぱいだったので、今年は子育てしながらこういったことを少しずつでも具体的にやっていき、また、あまり他のゲストハウスオーナーさんたちとも交流が取れなかったので、今年はすでに子育てしながら宿をされているオーナーさんたち含め、ご縁のあるお宿さんたちや楽しい活動をされている皆さんとの交流を深めていきたいと思ってます。

うん、ちょっと頭がスッキリした。新年ですね。笑 自分のための覚書のために書いた完全に個人的なことにお付き合いいただいた皆さん、ありがとうございます。

家族が増えて今までとは違う雰囲気にはなりますし、いろいろご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、おんぶしながら子供も宿の一員、教育の一環としてやっていきますので、皆様本年度もどうぞよろしくお願いいたします◎