Dec 18-19
今年の12月は別府に行こう!と思い、すっかり別府モードになっていた出発前日の夜。母から電話があり、「明日から随分お天気荒れそうやけど、無理して旅行いかんと難しそうやったらゆっくりしときよー」と。
そう、それはちょうどあの全国的な大寒波がぶちあたる予定だった日。私の頭の中では「まぁなんて温泉には最高のお天気かしらん」てことしか考えてなかったのを見透かしたような母の電話に、まぁ相変わらず保守的な人ねー なんて思って電話を切ったその後、そういえばと思いフェリーのHPを見ると、なんとその日からすでに全便欠航。恐るべし寒波。恐るべし母の予感と経験値。
結局翌日ギリギリまで様子を見てたものの、やっぱり予定の便が欠航になってしまったので、泣く泣く断念。少しでも観光気分を味わうために道後温泉に浸かる。
とはいえ、一回どっか行きたいモードになってしまうととりあえずどっか行きたくて仕方ない。ただし近場で雪の影響がなくてまだちゃんと遊んだことがなくて・・・ と考え、急遽高知市に行くことに決定。
一番の目的は前から見たかった仲良しのかつおゲストハウス。うまく部屋も取れたので、一泊高知市内の旅へいざ!
高速バスでたったの2時間半。道中に雪で埋まっている祖谷エリアを通り、その後着いた高知は冬だというのに太陽がまぶしい。いや、空気は冷たかったんだけど、やっぱり太陽が違う。同じ四国を移動してきただけなのに、まるで別世界。
早く着いたのでチェックイン前にランチを兼ねて、第2の目的・噂の「ひろめ市場」へ。まだお昼だったから開いてないお店が多かったけど、それでもお酒と酒のつまみは十分揃ってます。すでに一升瓶を横に置いて楽しげなお顔になってるおっちゃんたちもチラホラ。楽しすぎる、ひろめ市場。欲張ってチョコチョコ食べて飲んで、私たちもいい感じに。ここに来ただけでさらに松山とは完全に別世界。
その後お城へ行こうと外へ出てみると、あれ、そっか、まだ3時だっけ。まだ日差しが強い。夜になると相当おもしろいだろうな。また今度は夜に来ねば。
お城歩きも楽しんだらいい時間になったので、かつおゲストハウスへ向かう旨の電話を入れると、高知大使の女将が「今ならまだ沢田マンション間に合うよ!」と言ってくれたので、即答で連れて行ってもらうことに。なんで私の第3の目的を言わずして分かったんだ!!
もっと人里外れたところにあるのかと思っていたら、意外にも大通りのすぐ近くに堂々と籠城のようにその姿をたたえていらっしゃる。ウケたのが、その前にある大型「山田電気沢田マンション店」「スターバックス沢田マンション店」。。。。道後温泉に引けを取らない存在感。
それでも遠くから見ると普通のマンションのように見えるが、いざカリスマガイドの女将の案内で中を見学させてもらうとその凄さがよく分かる。平衡感覚がおかしくなったように思えてしまう駐車場、上階へ続く階段ではなくスロープ、オーナーさんお手製のクレーンやゴンドラ、そして屋上の池に野菜畑に鶏小屋 etc etc.. なんとウサギまでいた。さながらここはノアの方舟か。自由すぎて素敵すぎる。建物が自由なら住民のスタイルも自由。それでいて、沢マン祭りや共同のお掃除日や避難訓練などがあるというからコミュニティとしてしっかり成り立っていて、そういうところも素晴らしい。ここに住んだら刺激を受けて新しい発想や可能性がバンバン開けそうだ。
沢田マンションのことをうまく分かりやすく書かれた記事を見つけたのでご紹介→ http://www.huffingtonpost.jp/jcej/-_128_b_5409052.html
1階にあるギャラリーではちょうど個展が開かれていたのでちょっとお邪魔してみた。おもしろいコンセプトで、「アーティストが273時間この部屋で暮らしながら漫画制作している様子をライブで配信」とな。入ってみると、確かにかわいいアーティストさんが漫画を描き描き、壁にはお客さんが自由に描き描き、その両方の様子をビデオで配信していた。部屋の片隅には本当にお布団やシャワーまである。
彼女の前の個展は、部屋の中にプールを作って水を張っていたとか。ギャラリーも大家さんの許可さえ出れば自由。というかここまで見たり聞いたりした後では、ここの大家さんの許可が出ないようなイベントって逆にどんなことやろう、とか思ってしまう。
さて沢田マンションを堪能した後、いよいよかつおゲストハウスへ。しょっちゅうお互いのゲスト同士が行き交いしているのでもう見たことのあるような気になっているが、これが本当の初訪問。ついに来れた!!!!ここはやはり女将が色々細かく案内してくれる。どんな細かいところも手抜きしていない、隅々まで高知愛の注ぎっぷりで感心の連続。「高知の大使館のような宿」とは伊達じゃない、このゲストハウスを見るためだけに高知へ行く価値、大ありです。至る所に使われた土佐和紙の優しい色合いに心も癒されます。
そうこうしてるとまたお腹も空いで来始めたので、近くの銭湯へ行ってから晩御飯を食べに行くことに。
「うつぼが旬」と教えてもらったので、一件目は居酒屋「筒」さんへ。繁華街からは少しだけ離れたところにポツンと離れてあったので知らないと絶対に行かないようなところですが、さすが女将のお勧め、大正解。一応直前に電話して予約しておいてよかった、7時半の時点で着いた時には私たちの席以外は全て満席。大将やスタッフの皆さんもとても感じがいい人たちばかりで、うつぼの天ぷらやカキやらを堪能させて頂きました。
しかし昼間見かけて気になっていた餃子屋台も捨てがたい。てことで筒さんでもっと食べたい気持ちをグッと堪えて、屋台の「松ちゃん」へ。
メニューもシンプルに餃子とラーメン、おでんのみ。一品ずつ頼んで二人でシェア。あーーー 屋台のラーメンって何年ぶりに食べるやろ。これぞ日本人的飲。
これでお腹いっぱいになって、さー じゃあ歩いて帰ろう。として歩き始めた直後、角を曲がったところにもう一件とっても素敵そうな屋台が。あれ、ここも確かお勧めって言ってたよな??「安兵衛」。ああ、やっぱりそうや、でもさすがにもうお腹いっぱいやしなーー、また今度。。
と通り過ぎようとしたとき、中からとっても気持ちよく「こんばんはーーー!!!」と声が。 ああ、感じええとこやなーーー。おいしそうやなーーー。。
入ってくか。。 てことで、もう一軒決定。さすがに餃子とビールだけにしておいたけど、もう満腹です。ご馳走様でした。
その後はかつおゲストハウスの中で一番気になっていたゆずルームで、ゆずのいい香りに包まれてぐっすり朝まで眠らせて頂きました。
さて目的3つをあっという間に初日に叶えてしまったものだから2日目はどうしよう。SENでもよくある「〇〇時間があるんですけど、何がお勧めですか?」なゲストの心境。そしてそんなことには当然慣れていて的確に情報をくれる女将。
結果、「MY遊バス」というバスと路面電車、観光地の割引がセットになった、とてもよくできたパスを使って、竹林寺と牧野植物園へ行くことに。竹林寺は八十八か所参りのお寺の中でもお気に入りの一つで、久しぶりに行ってみてもやっぱり明るい陽の雰囲気のお寺。お遍路さんもチラホラお参りされているのを見るとやっぱりまた歩きたい気持ちがウズウズ。。 そして隣にある牧野植物園は本当に素晴らしい。今回は冬でお花はほとんどなかったけど、その代わり巨大な温室をたっぷり楽しませて頂きました。
と、その前にこれも女将のお勧めで寄った、五台山展望台にあるパノラマカフェ。展望台はこのカフェの上の階にあったけど、このカフェも名前のとおりの絶景。しかもこういう観光地にありがちな、行政が作った味気のないお茶所っていう感じでは全くなく、お茶も置いてる雑貨もすごく気が利いていて居心地がいい。一階にある絵本がいっぱいのギャラリーも素敵でした。あーー このお山だけで半日入れるなーーー。
と思ったんだけど、あまりの晴天にやっぱり欲が出てきて、その後坂本龍馬記念館&桂浜まで行ってしまったのでした。「お~い!竜馬」を読んで以来、心の底から龍馬に尊敬と感謝の念を抱く私としては、やっぱりこの記念館だけで半日は必要・・。龍馬の生まれたまち記念館とか歴史をたどる町歩きとかも行きたかった・・。横山隆一記念まんが館とか土佐タタキ道場とか土佐犬の子犬とかも見たかった・・(←目の前まで行ったけど時間が合わなくて断念)。
とね、ホント何度も言いますが、四国は一周1・2日で十分とか、各都市1日でいいとか思っていらっしゃる皆さん、ほんっとに四国は見どころいっぱいなんですよ。でも休みが取れないから仕方ない? そうですよねー、本当にその通り、お気持ち十分お察しします。私たちも今回たったの一日だけでしたから。
そんなアナタに!!行けばいく程楽しくなる龍馬パスポートをぜひゲットしましょう!!スタンプが貯まれば貯まるほどランクアップして、高知の旅がますますお得に楽しくなるというサービスです。これに続いて今はうどん県パスポートもできてますね。いっそのこと、パクリでも何でもいいから愛媛と徳島もパスポート作って、四国共和国パスポートでも作ってしまったらもっと楽しいのに。
とまぁ、高知では観光面でもゲストハウス面でも色んな刺激と勉強をさせて頂いてきました。ありがとーーかつおゲストハウス!!!ありがとーーー高知!!!、また行くよーーーー◎◎◎
P.S. 龍馬のお話をまだ読んだことのない方へ。高知へ行くならその前にぜひ読んでから行くことを強く強くお勧めします。高知の面白さが倍増すること間違いなしです。